古い実家の損傷が激しい鍵穴
私の実家はとても古い建物で、明確な築年数が分からないという状態でした。おそらく軽く100年は超えているだろうと言われていて、実際に家屋のいろいろな部分にガタがきていたものです。それでも昔の家屋だからか、意外と頑丈にできていて家屋そのものが倒壊の危機にあるという状態ではありませんでした。昔の住人が丁寧に住んでいたという理由もあったのかもしれません。ところが、私たちが暮らしている中で一番損傷が気になっていたのが各鍵穴でした。昔の家なので今みたいなシリンダー錠ではなく、とてもシンプルな形の鍵を鍵穴に入れてくるくる回して締めていく形になっていたのです。もうこれ以上回らないところまでくるくる回せば施錠が完了する仕組みです。もちろんこれを毎日行っているとそれなりに鍵穴が傷むのは当然のことです。それに加えて同居していた祖母が少々がさつな人で、扉同士の鍵穴がきちんと重なっていないのにも関わらず、無理やり鍵を差し込んで力技で施錠していたのです。それを何年も続けるうちに、次第に鍵が真っ直ぐ鍵穴に入らないくらいに鍵穴自体が歪んでしまいました。引き戸同士の重なる部分に鍵穴があって、穴自体はきちんと金属パーツを使っていたものの、その周りは柔らかい木で出来ていたのです。そこに無理やり鍵を入れて締めていれば、次第に周りの木が歪んでしまうのは当然のことと言えます。結果的にきちんと閉まる鍵がどんどんなくなって、最終的には鍵穴にただ鍵を差し込んでいるだけの状態になっていたところがたくさんありました。しかしそれでは防犯上も心配です。鍵を交換することも考えたものの、建物も古いしとても昔の鍵だったので新しくするのも大変だという事情がネックになりました。しかも数年のうちには建て替えたいとも思っていて、それならこのままなんとか持ちこたえさせようという結論に至りました。今では祖母以外の人間には鍵を閉められないくらいに祖母の癖に合った鍵穴が完成していて、ある意味防犯としては最強の状態になっています。
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